今村知子の木彫おにんぎょさん

私の人形に対する思い
   今村知子

ちっちゃい時「大きなったら、なんになりたいのん?」と聞かれたら
「かみいさん、えかきさん、だいくさん、洋裁する人」と答えた。
そのどれにもなれなかったけれど、ノミを使って、彫って、きれいにお化粧して、
髪を結って、服を縫って、着せてあげる――――。
にんぎょさんが、ものすご好きやった私には
ちっちゃい時からの夢が一度に全部叶うこと。そんなこと他にあるやろうか?
だあれも持ったはらへん どこにも無い 
かいらしい かいらしいにんぎょさんが作りたい。
飾っておくだけのはいやや、抱っこも出来て服も着せ替えが出来 んと、かなん。
と、言うことで、私の作る人形は木曽檜で彫って、
故飯降喜三雄氏のガラスの眼を入れ、関節が動き、着せ替えが出来るものです。
大きさは約55センチで 抱っこするとちょうど良い重さです。
10歳から人形を作り始め還暦を迎えた今、
眺めているだけで心が和む可愛い人形をと願って作っています。

 

   
     
     
     

●今村知子メール